横浜工場の特徴 幅広いサイズ展開と品質管理
- WRITER
- 渡邉直康(代表)
当店では、受注、生産、出荷の一連の流れを横浜工場の一か所で行っています。
機能を一か所に集約することで、オンタイムで作業指示を出すことができ、 素早い対応が可能となります。
大口枚数や定番外サイズといった個別のご相談についても、臨機応変に対応することができます。
また、製造管理者の下で製造基準の順守と検品が徹底され、品質を担保することができます。
細かなところまで目が行き届く”自社一貫生産”の取り組みと、そのメリットをご説明いたします。
一般的な物の売り方
よくあるのは、海外で安く大量に生産し、沢山の在庫を抱えながら売るやり方です。
はじめに、簡単に「在庫」と「海外生産」について整理します。
この2点をおさえることで、後述する当店のメリットをよりご理解いただけると思います。
商品を在庫する
お客様が通販サイトで商品をカートに入れて、ご注文確定ボタンを押したとしましょう。
その後、お客様のお手元に商品が届くまでには、3つの業務フローがあります。
「注文確認」→「商品準備」→「発送」、シンプルにこの3つです。
この流れは、どの通販サイトも同じです。
改めて書く必要もないことですが、商品準備とは、注文通りに商品を出してくることです。
Aが3枚、Bが1枚、Cが2個、というように。
某大手通販サイトでは、ロボットを使って品出しを自動化していますが、自動でも手動でもとにかく、棚に並んでいる商品を取ってくるのです。
一般的に、商品を販売する前提として、袋詰めされた完成品が棚に在庫されている必要があります。
お店の立場から言うと、在庫できる商品=販売できる商品ということになります。
海外で生産する
布団カバーやシーツといった寝装品は、しばしばアジアをメインに海外で生産されています。
日本で商品を企画し、実際の生産を海外で行っているパターンが多いです。
海外の縫製工場と提携し、材料を現地に送り、現地スタッフが生産し、完成品を日本に輸入し在庫します。
人件費の安い海外を生産拠点にして、製造コストを抑える目的があります。
また、一度に大きなロットで生産し、さらなるコストダウンを図ります。
大手でよくみられるのは、こうした沢山の在庫を抱えつつロープライスを目指すやり方です。
寝具のサイズは色々ある
サイズに関して、寝具業界特有のお話をさせていただきます。
当店のメリットを語る上では、知らなければならないお話です。
寝具業界にはサイズの統一規格がない
布団カバーやシーツには、「シングル」や「ダブル」等の呼称に対して、サイズの統一規格がありません。
寝具メーカーは、独自のサイズで寝具を出しており、その寝具に見合った布団カバーやシーツが色々と存在します。
ですから、同じ「シングル」の布団カバーでも、お店ごとに微妙にサイズが違うことがあります。
シングルと書いてあるから大丈夫だと思って買ったのに、布団に合わず使えないということが起こり得ます。
「シングル」や「ダブル」という主流サイズですら、複数のサイズが混在している状況です。
詳しくは、下記のコラムで説明していますので、よろしければご参照ください。
TIPSサイズに関するお話#1 寝具業界にはサイズの統一規格がない!?
主流サイズではない寝具が色々ある
世の中には、「シングル」や「ダブル」という主流ではない”小さめ”や”大きめ”の寝具もあります。
ゆったり使うためのワイドサイズ
ご家族が川の字で眠れるファミリーサイズ
奥行きの狭い押入にも入れやすいコンパクトサイズ
というように、生活スタイルに合わせて様々な寝具が出回っています。
もちろん、「シングル」や「ダブル」と比べたら圧倒的に割合は少なく、ニッチなサイズです。
しかし、主流ではないサイズを必要とされているお客様が一定数いることは、確かです。
お店が色々なサイズを揃えるのは大変
同じシングルでも微妙にサイズが違ったり、数がそんなに出ないニッチなサイズがあったり…。
お店は、多岐に渡る布団カバーやシーツに対応できるでしょうか?
小ロット生産が難しい、不良在庫のリスクがある、という懸念から、なかなか細かく対応しきれないのではないでしょうか。
当店では、他店で扱いにくい”小さめ”や”大きめ”を含め、沢山のサイズを取り扱っています。
何故それができるのか…。
理由は簡単。受注、生産、出荷までの全機能を横浜工場に集約しているからです。
それでは、次の項で詳細をご説明いたします。
メリット#1 幅広いサイズ展開
自社での国内生産だから実現可能
当店が様々なサイズを展開できる理由は、生産拠点がここ”横浜”にあるからです。
全て横浜工場で生産しており、海外生産品はありません。
よくある海外生産は、大きなロットで沢山の在庫を抱えるパターンです。
販売ボリュームが小さいニッチなサイズですと、余剰在庫の恐れがあり、海外生産に手を出しにくいところです。
当店では、「製品ではなく生地で在庫する」という考え方に基づき、倉庫に十分な材料を蓄えています。
材料、設備、技術者の全てを横浜工場に揃え、必要なタイミングで必要なものをすぐに作れる体制を整えています。
ニッチなサイズでも、余剰在庫を抱える必要がありません。
製品在庫を抱えずに、ご注文を受けてから素早く製造できる柔軟な仕組みこそが、間口を広くして幅広いサイズに対応できる秘訣です。
注文確認から発送までスムーズな連携
ご注文確認や発送業務も、同じ横浜工場内で行っています。
スムーズな連携があるからこそ、様々なサイズに素早く対応できます。
お客様のご注文内容を確認後、即座に加工指示書が裁断担当に渡り、生産が開始されます。
出来上がった商品は、すぐに発送エリアに移され、配送手配が行われます。
面倒な生産手配やタイムラグ、余計な物流がありません。
もし煩雑な手配や物流が発生するとしたら…。
様々なサイズへ間口を広げることができないと思います。
柔軟な生産体制のみならず、非常にスムーズな社内連携があるからこそ、色々なサイズにお応えできるのです。
メリット#2 行き届いた品質管理
疑問に感じたら手を止める
当店の役割は、「買ってよかった」とお客様が価値を感じられる商品をお届けすることです。
物作りをする我々は、「自分が使う立場だったらこの商品をどう思うか?」という感覚を忘れてはいけません。
「自分でも使いたい」と思う商品で在らねばなりません。
作ることばかりに徹して、使う人の気持ちを忘れては本末転倒です。
製造中に迷ったり気になることがあれば、どんなに作業に追われていても、手を止めて工場長に聞きに行きます。
例えば、織りキズについては、必ず確認するようにしています。
織りキズとは、紡績や染色といった生地作りの工程でかすかに入る筋のことです。
これくらいは大丈夫だろう、だから進めちゃえ
ではなく、
ダメかも知れない、だから聞きに行こう
という心構えを徹底しています。
ここでポイントなのは、工場長が製造フロアに常駐しており、スタッフがすぐに聞きに行ける環境であるということです。
布団カバーやシーツの製造工程を紐解くと、裁断、縫製、検品、畳み、パッケージと細分化されています。
いずれのスタッフも、すぐに工場長に聞きに行ける環境です。
物理的に近い距離にいることで、スタッフに面倒だと思わせないことも大切です。
全ての工程が一か所に集まっているから、手厚く品質管理を行えるのです。
発送待ち商品を再検品
先述の通り、発送エリアも同じ建物内に集約されています。
製造フロアと発送エリアの間で、商品をスムーズに行き来させることができます。
発送スタッフが梱包中に外側から見て気になることがあれば、パッケージを開けて中を確認します。
パッケージを開けるのに躊躇はしません。
もし再検品して問題がなければ、製造フロアに戻してすぐにパッケージし直してもらえるからです。
発送スタッフも検品員です。
気になることはそのままにせず、きちんと確認します。
こういったことも、品質担保の一助となっていると思います。
メリット#3 見積もりやサンプル作りはお手の物
宿泊施設、保養所、病院、学校、企業など、沢山の枚数を必要とされるお客様のご相談も随時承っております。
当店は、量産体制が整っている工場店舗です。
お見積りからサンプル作成まで、お気軽にお問合せください。
すぐに見積もりが出せる
お客様からの個別のお問合せは、統括責任者である私(筆者、代表)が承ります。
工場の稼働と全体調整を一元管理しており、定番サイズの製造であれば、納期と見積もりをすぐにお答えいたします。
定番ではないサイズの場合、お客様のご要望を受けて、最初に具体的な設計図を作ります。
その際は、製造時の注意点や懸念点がないか、裁断と縫製の技術者複数名を交えて相談します。
ここはもう少しカットした方がよい
あと5ミリ深く縫い込んだ方がよい
など、技術者の意見を細かく聞くようにしています。
技術者からの意見は、すぐにお客様にもお伝えします。
見積もりをお出しするには、製造プロセスをはっきりさせることが大切です。
問合せ窓口と技術者が直接相談できる体制があり、素早く的確な見積もりをお出しすることができます。
すぐにサンプルを作れる
設計が固まれば、すぐにサンプルをお作りすることができます。
生産現場が同じ建物内にありますので、技術者に直接複雑な作業指示を出すことができます。
実際にサンプルを作ってみて、仕様変更が発生すれば、すぐにお客様にお伝えします。
フットワークよくスムーズに指示が出せる体制は、機能集約型工場ならではのメリットです。
当店には、商品を具体化できる力があるのです。
おわりに
柔軟な製造体制や丁寧な品質管理について、ご説明いたしました。
こういったことができるのは、様々なノウハウと確かな技術力があってこそです。
当店では、長年の経験で培われたノウハウを基に、独自の製造基準を設けています。
技術者は、その製造基準を順守しています。
これからも、丁寧で使い勝手の良い日本製を作り続けていきたいと思っています。
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